初めてのセラピー
ワギニスムス・性交痛の治療 その1の続き。
沙奈恵さん【悩み:性交痛】の初めてのセラピーの日が来た。先日の面談の日以降、何回か電話でのやりとりが有り。面談から丁度一週間たった今日、はじめてのセラピーを行うことになった。
セラピーを行う際に重要なのが場所(環境)です。
私の場合、良く使うのが自分の自宅。相談者の自宅。シティーホテル。ファッションホテルの順になると思います。
基本は、セラピストの自宅か相談者の自宅がベストだと考えています。なぜかと言いますと、セックスセラピーの治療に関しては最初から最後まで同じ場所でセラピーを行える事が理想です。悩みの多くが心意性の問題が多いですから、悩み以外に精神的な変化や圧力を極力避けたいからです。それと、やはりホテルは非日常の空間ですからセラピーが進んできた時に「ホテルだったら大丈夫だったけど…自宅ではやっぱり緊張して出来ない…」などと言うことも往々にして起こりえます。
ですから安定して同じ環境でセラピーを行うと言うことでセラピストの自宅か相談者の自宅がベストではないかと考えます。
※もちろん相談者に双方の自宅で行うことへの不安(特に既婚者でパートナーがセラピーを知らない場合)などが有る場合はその限りではありません。 自宅で行うセラピー
今回のセラピーは、彼女の自宅で行うことになった。場所は市内北部の住宅街にあるファミリータイプのマンション。3LDKほどあるだろうか、女性のひとり住まいとしては十分な広さがある。
家を尋ねると彼女はリラックスした感じで私を迎えてくれた。
「お邪魔します。」
「どうぞ、どうぞ。散らかってますけど…入って下さい。」
「すごく、良い家ですね♪私の家より余裕でデカイしw」
「そんな事ないですよ~」
などと取留めの無い会話をしながらリビングに通してもらう。窓の外には、目の前の公園の木々が見え鳥の声が聞こえる、爽やかな風が心地良く室内に入っていた。
リビングは20畳ほどは有るかと思う。広くゆったりとした室内に小さめのリビングテーブルとテレビ、ソファーなどがバランス良く配置されていて見ているだけでも快適そうな雰囲気を感じる。
リビングテーブルの上にお願いしていたセラピーの道具が綺麗に並べられていた。
彼女には、セラピーを行うに当たってある程度用意するものを伝えてあった。
用意してもらった物 - テーブル
- イス(2脚)
- テーブルライト(電球色の物)
- アロマオイル(リラックス出来る好みの香り)
- ロウソク
リビングに案内されるとソファーに座りながら、今後のセラピーの進め方やどういった事をするのか説明をはじめた。
「緊張してますか?」そう彼女に聞くと「いやぁそれほどw」と明るく返事が帰ってきた。
「じゃあセラピーの説明を始めますね」
「セックスセラピーと言っても、常に裸でセラピーを行ったりしないので、これからセラピーの時には、リラックス出来る服装で待っててください。そのまま寝れるような服装がベストですね♪寝間着でもいいですよ^^」
「それじゃ、今日も含めてセラピーの流れを簡単に説明しておきますね」
「いくつかの段階を踏んでセラピーを進めて行くんですが、大きく分けると5段階あって、それを順番に進めていきます。」
- 手の確認(ハンドマッサージ)
- 身体の確認
- 感覚の確認
- 性感の確認
- 最後の確認
「って言った感じです。どの段階が何回とかって言うんでは無くて、様子を見ながら段階を進めて行きますね。」
「じゃあ、今日は最初のセラピーなんで「手の確認」をします。準備をしますね♪このリビングを使わせてもらって大丈夫ですか?」
「ハイ♪ここで問題なければお願いします。」
「それじゃ、ちょっとテーブルとか移動させてもらいますね。その間にリラックス出来る服装に着替えて来て貰ってよいですか?なるべく身体を締め付けない楽な服ならなんでもOKなんで^^」
「お手伝いしなくて大丈夫ですか?わかりました♪」そういうと彼女は隣室に着替に行った。
リビングテーブルが手頃な大きさなのでそのまま使えそうだったので…テーブルを室内の中央に移動させてテーブルをセッティングする。
テーブルライトを使えるようにし、持参したバスタオルをテーブルにひく、アロマオイルなどを手に取りやすい位置にセットしたら準備完了である。室内の天井灯が調光の出来るタイプなので今回はロウソクは使わないことにする。
「すみません。お待たせしました。」彼女がリビングに戻ってきた。ゆったりとした、水色のロングのワンピースを来て戻って来た彼女は、そう言いながらテーブルの上をチェックしている。
「これだけで良いんですね?」
「今日は最初なんで、ハンドマッサージをさせて貰うだけですから^^」
「マッサージとか行ったりする?好き?」
「たまにネイルしに行ったときにマッサージしてもらうくらいですね~好きですよ♪」
「ネイリストの人ほど上手くないかもしれないですけど…ではマッサージしますか^^」
「はーい。お願いします♪」